正面へ陣取っちゃったけど
雷に打たれたように、少しの間全身を駆け巡った痺れ。んっ、どうかされましたか?その言葉でハッと我に返り、促されるまま席へつく。
一緒に来た友人達も怪訝な表情。磨き上げた頬が、熱く高揚してく。ちょっと何よこれ、心の中で自分と対話を始める私。
さりげなく正面へ陣取っちゃったけど、まともに見れません。心臓はこれほど速く脈打ってたっけ?
落ち着け、癒されるバラの香りを思い浮かべろ!じゃぁ、とりあえず飲み物決めて、自己紹介をしましょうか。
あー、はい。幹事へ全部任せようと、裾を引っ張り助け船要求。思い浮かべ、リラックスとかもう不可能。
ますます速くなる鼓動感じつつ、正面へ向き直る。ナイトリッチブルーオーラさん、今だけ力貸して!
そうだ、深呼吸やろう。思い切り吸い込み、ゆーくりと吐き出す。数回繰り返せば、徐々に落ち着き取り戻した。さっ、ここから再開。